今月の思い

★六月の思い

 先月下旬に我が家の鉢植のレモンの木に発見したアゲハの幼虫は、その後サナギになって二週間目の朝羽化しました。気付いたらもうアゲハになっていて羽化する様子は見られなかったもののとても綺麗で、その喜びをXへポストするとご親切な方から「ナミアゲハ」だと教えて頂いた。しばらく部屋の中で鑑賞していたかったのだけど、窓際から外に向かって羽ばたく姿が健気すぎて見ておられず、娘と相談して外に逃してあげた。

 ほんの束の間の付き合いだったけど、アゲハの幼虫から旅立つまでをワクワク、キュンキュン、ウルウルしながら見守ることができたことは本当に幸せだった。

 そして今は次の幼虫を観察してる。と言うのも、旅立ったアゲハがまだサナギだった頃、同じレモンの木にアゲハの卵が2個ついていることを娘が発見。直径一ミリにも満たないちっちゃーい粒なので

「まさかーこれが卵?」 

と半信半疑だったが、しばらくするとシャーペンの芯の先2ミリくらいのサイズの虫になっていた。それでもまだ半信半疑で見守っていたら、ちょっとずつちょっとずつ成長していき三週間、とうとうチューブのわさびを3センチくらい絞り出したような、それはかわいい黄緑色の幼虫になった。

 むしゃむしゃと容赦なくレモンの葉っぱを食いあらし、ポンポンうんちを落としさらに一週間、一回りくらい大きくなって4センチくらいになった。娘は友人を招き少し勇気が出たものか、とうとう手の上を這わせて愛でている。

 前回の幼虫がこのサイズになった時に重さに耐えられなかったものか枝から落ちていたことがあったので、私は娘に

「植木鉢を部屋に入れておきなよ」

と言い残して仕事へ出かけた。

 帰宅するといつも寝ている時間なのにまだ起きていた娘が困った表情で玄関へきて

「一匹いなくなっちゃった」

と言う。植木鉢を部屋に入れた時には確かに二匹いたので、間違いなく部屋の中にいるに違いない。探してみようと部屋へ行くと、すでに結構探した形跡が見られた。娘も一所懸命探していたのだ。

「明日になったらひょっこり出てくるかも」

と言って寝たけど、今朝になってもまだ見つからない。こうなったら本腰を入れて探そう!と雑巾を片手に部屋の置物をあれこれずらして、片付けて、としているうちに、、、いつの間にか無くしていて忘れていたアクセサリーやポストカードが出てきた。肝心のアゲハの幼虫は未だ見つからない。どこに行ったー?!